不動産投資はリスクが高い!?失敗しないためにメリットとデメリットを知っておこう

不動産投資はリスクが高い!?失敗しないためにメリットとデメリットを知っておこう

将来の年金受給や老後資金に対する不安から「将来に備えて投資を始めよう!」と思っている人も少なくないのではないでしょうか?

投資には株式投資やFX、仮想通貨など様々な種類がありますが、比較的昔から行なわれている投資として「不動産投資」があります。

不動産投資のルーツはかなり古く、2500年前のギリシャで不動産賃貸業が行なわれたのが始まりと言われています。

2500年前から行なわれている投資のため今後もなくなりにくいといえる投資手法ですが、一部では「リスクが高い」という意見も見受けられます。

確かに最近では「不動産投資で自己破産!」などのニュースも報道され、不動産投資のリスクの高さを感じる機会が増えてきたように思います。

そこで本記事では、不動産投資をする上で知っておくべきリスクや、不動産投資のメリット・デメリットをお伝えしていきます。

不動産投資を始める前に、これらのことをしっかり理解しておきましょう。

不動産投資の7つのリスク

不動産投資の7つのリスク

株式投資でも「粉飾決算」や「業績悪化」「上場停止」などのリスクが存在しているように、不動産投資にもいくつかのリスクが存在しています。

基本的に投資とリスクはセットになっていて「ハイリスク・ハイリターン」の言葉があるように、リスクに対してどれほどのリターンがあるかで投資対象を判断することになります。

適切な判断を行なうために、不動産投資にはどのようなリスクがあるかを理解しておきましょう。

それでは不動産投資にはどのようなリスクがあるのか、順に紹介していきます。

火災や地震などの災害リスク

不動産は現物資産のため、地震や火災などで建物が倒壊もしくは全焼してしまうリスクがあります。

火災保険・地震保険に加入することでリスクを補償することができますが、地震の場合には建物代全てをカバーできない可能性が高いです。

不動産投資において「どの保険商品を選ぶか?」はとても大切なことなので、慎重に検討する必要があるでしょう。

又、行政が用意しているハザードマップなどを活用して、なるべく災害リスクの低いエリアを選ぶことも大切です。

滞納や犯罪などの人的リスク

不動産投資には、借主が家賃を滞納したり、不動産が犯罪の拠点に使われたり、給湯器などの住宅設備が盗難被害に遭うリスクがあります。

家賃の滞納リスクを回避する対策として、サブリース契約を不動産会社と締結する方法もありますが、その場合には賃料の10%~20%を手数料として支払うことになります。

家賃滞納や犯罪リスクを下げるために借主の審査基準を厳しくしても良いですが、「なかなか借主が見つからない」という事態に陥る可能性も考えられます。

滞納によって家賃収入が手元に入ってこない可能性や、犯罪によって思わぬ損失が発生するリスクがあることをあらかじめ知っておきましょう。

金利上昇リスク

不動産投資を行なうためにローンを活用する場合も多いと思います。

固定金利のローン商品を選ぶ場合には関係ありませんが、変動金利のローン商品を選ぶ場合には金利上昇に伴って返済額が増額される可能性があります。

これまでの日本社会では、バブル崩壊とともに金利は低下の一途を辿っていましたが、現在のマイナス金利によって「金利は下がり切った」という意見も少なくありません。

今後は金利が上昇していく可能性も十分に考えられるため、金利が上昇することも想定した事業計画が必要だといえるでしょう。

ローンについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、よかったらご覧になってください。

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不動産価格下落リスク

不動産価格は景気と連動しているため、バブル崩壊やリーマンショックなどの経済危機によって不動産価格が下落するリスクがあります。

特にバブル崩壊時には不動産価格が急激に下落したため、経済的に痛手を負った投資家も決して少なくないでしょう。

不動産価格が下落してしまうと、元々考えていた投資プランに大きな狂いが生じる可能性があるので注意が必要です。

空室リスク

所有している不動産の立地や家賃設定によっては、なかなか借主が見つからない可能性もゼロではありません。

不動産賃貸業は借主がいないと収益を上げることができないため、状況によっては赤字収支が続くことも考えられます。

空室リスクを回避するために、サブリースを利用することもできますが、不動産会社も利益を上げる見込みのない物件にはサブリース契約に応じてくれない場合が多いです。

空室が長期間続くと深刻な事態になることも考えらえるため、購入する物件のエリアに賃貸住宅の需要があるのかをしっかり見極めるようにしましょう。

ちなみに日本の空き家は年々増加傾向にあり、平成30年時点では総住宅数の13.6%が空き家との統計がでています。

空き家に関する記事も書いているので、詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

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家賃収入減少リスク

賃貸住宅の家賃収入は、築年数と比例してどんどん減少していくのが一般的です。

特に日本人は世界の中でも新品趣向の人が多いと言われているため、新築時は周辺の家賃相場より少し高くても借主が見つかりやすい傾向にあります。

しかし、築年数が5年、10年と年数が経つに従って、家賃を安くしていかないと借主が見つからなくなってしまいます。

このような家賃収入減少リスクを回避するためには、周辺の賃貸物件を築年数や大きさ別に細分化して、周辺の市場をしっかり分析しておくこと大切です。

維持費用増加リスク

築年数に応じて家賃収入は減少する反面、維持費用は築年数に応じて増加していく傾向にあります。

建物はどんどん老朽化していくため、屋根や外壁にかかるメンテナンス費用やキッチンや給湯器設備の交換費用などが必要になってきます。

建物の構造や種別によって維持費用はそれぞれ異なりますが、エレベーターなどの大型設備が付いている物件は特に注意が必要です。

将来的にどのような費用がかかり、その費用は大体いくらくらいなのかを事前に把握しておきましょう。

不動産投資のメリット

不動産投資のメリット

不動産投資のリスクについてはご理解いただけたでしょうか?

不動産投資ならではのリスクがあるのと同じように、不動産投資ならではのメリットも存在しています。

不動産投資の特徴を理解することで、投資目的に応じた適切な判断ができるようになるはずです。

自分に合った投資手法を知るためにも、不動産投資のメリットを理解しておきましょう。

不動産投資のメリットにはどのようなものが考えられるでしょうか?順に紹介していきます。

出口戦略が立てやすい

不動産は他の投資商品と比べて「相場」というものを、ある程度正確に算出することができます。

例えば「東京都○○区の土地相場は一坪あたり○○万円」や「築20年の木造2階建て4LDKの建物はこのくらい」といったことは、過去の成約事例や販売事例を見ればすぐに分かります。

先述した「不動産投資のリスク」のように予期せぬトラブルというものは存在しますが、投資戦略を具体的な数値にまで落とし込めるのは、不動産投資ならではのメリットだといえるでしょう。

年金効果が期待できる

将来的には「年金制度が崩壊するのではないか?」と心配している人も多いのではないでしょうか?

確かに日本社会は年金制度が出来た時と比べて高齢化が進んでおり、社会状況は大きく変化しました。

1950年時点では12.1人の生産年齢人口(働いている世代)で1人の高齢者を支えていたところが、2065年には1.3人の生産年齢人口で1人の高齢者を支えることになるようです。

実際に年金保険料は年々上がり受給額は下がってきていることを考えると、将来的にもらえる年金額は少なくなると思っておいた方が良いでしょう。

 

不動産投資は借主が住み続ける限りは家賃収入が入り続けるため、あまり労力を費やさなくても収入を得られるという特徴があります。

その特徴を活かすことで、老後の生活を守るための年金代わりとして使うことができます。

税金対策になる

不動産投資として不動産を購入した場合は、建物取得費を「経費」として計上することができます。

建物取得費は「減価償却費」という費用で経費計上を行ない、建物の構造などに応じた減価償却費を毎年経費として計上できるようになります。

この仕組みを利用する事で、不動産投資できちんと利益が出ていても、減価償却費を計上して「赤字収支」となる場合には不動産所得に対する所得税が課税されなくなります。

さらに、本業の所得と不動産所得の赤字分を損益通算することで所得を圧縮し、より多くの節税が可能になります。

 

賃貸住宅には相続税評価額を下げられるという特徴があり、相続税対策としても有効です。

相続対策として不動産投資を行なう場合には、こちらの記事が役立つと思いますのでぜひ参考にしてください。

不動産投資が相続対策に役立つ理由

2015年に相続税の税制が改正され、相続財産に対する基礎控除額が「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」から「3,000万円+600万円×法定相続人数」に引き下げられたことで、これまでは相続税の課税対象にならなかった方でも相続対策が[…]

不動産が相続対策に活用される理由とは?メリットとデメリットをそれぞれ解説

団体信用生命保険を活用できる

不動産の購入にローンを活用する場合には、基本的に団体信用生命保険に加入することになります。

団体信用生命保険とは、ローン契約者に万が一のこと(死亡・高度障害など)が起こると、残りのローンが完済される保険のことです。

ローンが完済されても不動産は手元に残るため、売却して現金に換えたり、賃貸して家賃収入を得るなど自由に扱うことができます。

生命保険を活用することができる投資手法は珍しいため、不動産投資ならではのメリットといえるでしょう。

管理を委託できる

賃貸住宅を運営するためには「借主の募集」「家賃回収」「設備点検」「施工業者探し」など、色々な業務が必要になります。

それらの業務を自分で行なうのはなかなか大変ですが、不動産会社には賃貸住宅の管理を専門に行なっている会社もあり、そのような不動産会社に賃貸住宅の管理を全て委託することができます。

賃貸住宅の運営にかける時間を節約することができるため、サラリーマンなどが副業で不動産投資をすることが可能です。

不動産投資のデメリット

不動産投資のデメリット

不動産投資のメリットを紹介しましたが、不動産投資は良いことづくめではありません。

どのような投資にもメリットとデメリットがあるように、不動産投資にもデメリットは存在しています。

不動産投資にはどのようなデメリットがあるのか、一緒に見ていきましょう。

個人投資家が不利になりやすい

収益性の高い不動産を探しているのは個人投資家だけではありません。

不動産会社も日々物件探しをしているため、収益性の高い不動産は自社もしくは提携会社で購入し、収益性があまり高くない不動産が個人投資家に提供される傾向にあります。

物件探しを仕事としている不動産会社でも良い物件を簡単に見つけることはできないため、個人投資家が良い物件を見つけるのはかなり難しいと思っておいた方が良いでしょう。

特に副業で不動産投資をしている人は物件探しや学習に充てる時間が限られているため、情弱な立場に立たされることが多くなってしまいます。

不動産会社としては、条件の良い物件は誰に紹介しても売れるので、自社にとってメリットのある顧客に物件を紹介したいと思うものです。

例えば、仕事上で付き合いのある士業や、売上に困っている時に物件を購入してくれた顧客などが挙げられます。

良い物件を紹介する相手を選ぶ基準は不動産会社や担当者によって異なりますが、自分に紹介してもらうだけの理由を作っておくことが大切だといえます。

すぐに現金化やロスカットができない

「相続税の納付期限が迫っている…。」「仕事で失敗してお金がない…。」などのように、すぐに現金が欲しい時って意外とありますよね?

株式投資やFXでは証券会社にもよりますが、ほとんどの場合で1、2日で現金化は可能ですが、不動産の場合には売却期間が必要になり、どれだけ短くても1、2カ月はかかってしまいます。

ロスカット(損切り)の場合にも同じことがいえ、株式投資やFXなどでは含み損が出ていてもすぐにロスカット決済を行なうことができます。

しかし不動産の場合には、不動産を売却するためには銀行からの借り入れを全て完済する必要があるため、ローン残債分以上の価格で不動産を売却できなければ、手元の現金で差額分をカバーする必要があります。

手元にそれだけの現金があれば良いですが、もし手元に現金がない場合には「売りたくても売れない…」という状況になる可能性があるので注意しましょう。

システム化ができない

株式投資やFXの場合には、インジケーターなどのトレードツールが充実していて、勝ちパターンさえ見つけることができれば機械的に投資を行なうこともできるでしょう。

最近ではパソコンさえあればどこでもトレードができるため、シグナル発生とともに自動的にエントリーと決済を行なっている投資家も多いようです。

しかし、不動産は世界に同じ物件は一つもなく、仮に同じような物件があったとしても、土地の形状や道路の幅員、条例による制限、売却にいたる経緯などに違いがあります。

不動産の売買を完全にシステム化することはできず、現場確認や市役所調査など、物件によって最低限の業務が必要になる点がデメリットといえるでしょう。

悪徳業者が一定数存在する

ニュースや新聞を見ていると「悪徳業者による不動産投資詐欺」などを見る機会があると思います。

これは不動産投資に限らないため投資に詐欺は付き物かもしれませんが、本当は儲からない物件を儲かると嘘をついて販売する悪徳業者が一定数存在しています。

「投資用ローンではなく住宅ローンを斡旋された…。」「実際とは異なる収支シュミレーションをされた…」などの被害も出ているようです。

中には、借主名義リストを偽造されて「購入した途端に解約が殺到した…」といったこともあるようなので、業者選びには細心の注意が必要です。

不動産投資を始める際の注意点

不動産投資を行なう際の注意点

不動産投資にはメリット、デメリットがそれぞれ存在しているので、それによって自分に合っているかどうかを判断しましょう。

不動産投資のリスク・メリット・デメリットを理解して、それでも「不動産投資をしてみたい!」と思った人に向けて、不動産投資を始める上での注意点を紹介しておきたいと思います。

大きな注意点としては主に以下の4つが挙げられますので、順番に詳しく解説していきます。

不動産投資の目的を明確にする

不動産投資を行なう目的によって、取るべき投資手法や物件の選び方が変わってきます。

長期保有が目的の場合は、災害リスクが少ないエリアや建物の劣化や設備故障のリスクが低い物件が良いでしょう。

短期保有が目的の場合には、多少災害リスクや設備故障のリスクがあったとしても、とにかくお買い得感のある物件を見つける必要があります。

相続対策が目的なら、相続税評価額の低い物件を重点的に探していくことになります。

 

このことを伝える上で、参考になる話を紹介したいと思います。

以前中国の方に対して、日本の不動産を購入する理由を聞いたことがありました。

そのときに中国の方が答えた回答は「資産として残る可能性が高いから」ということでした。

自分の国の通貨として保有しておくよりも、日本の不動産に変えて保有しておいた方が、将来的に資産として残る可能性が高いと判断したそうです。

利益が上がる不動産ではなく、将来的にも価値が落ちにくい不動産を探しているということで、東京や大阪の都心を中心に物件探しをしてらっしゃいました。

このことからも分かるように、投資の目的を明確にすることで、自分がこれから探すべき物件を明確にすることができます。

得意なエリアや分野に絞り込む

不動産投資に慣れてくるまでは、自分が住んでいる地域や地元などの慣れ親しんでいるエリアで物件を探した方が良いでしょう。

不動産は立地によって相場が大きく異なり、例えば同じ地域でも「○○丁目」などによって価格が全然違うことはよくあることです。

そういったことは、地元に住んでいる人にしか分からないことも多々あるため、なるべく土地勘のあるエリアに限定した方が失敗リスクが下がります。

又、不動産会社に物件紹介を依頼するときも「何でも買うので紹介お願いします!」ではなく「○○市で○○㎡くらいのマンション探してます!」とお願いした方が、物件を紹介する不動産会社も紹介しやすくなるでしょう。

一つの分野に絞り込んた不動産投資を続けることで、その分野がいつの間にか自分の強みに変わっているはずです。

不動産業者の話を鵜呑みにしない

さきほどもお伝えしたように、不動産会社には悪徳業者と言われる会社も一定数存在しているため、あまり不動産業者の話を鵜呑みにしないほうが良いでしょう。

例えば「自社でも賃貸住宅を運営しているので、賃貸住宅のノウハウがあります!」という不動産会社から物件を紹介された時は「何故自社で購入しないの?」という具合に、少し疑ってかかるくらいで丁度良いと思います。

不動産会社から何か提案されたときも、そのまま受け入れるのではなく、インターネットなどを使って自分で一度調べておきましょう。

不動産投資で失敗しても不動産会社は責任を取ってくれるわけではないので、「自分の身は自分で守る!」という意識を持ち続けることが大切です。

経営者としての自覚を持つ

不動産投資のことを「不動産経営」といったりもしますが、不思議に思ったこともあるのではないでしょうか?

確かに株式投資のことを株式経営といいませんし、外貨投資のことを外貨経営ということもありません。

不動産投資を不動産経営という理由は、不動産投資を行なう際のフローが「経営そのもの」だからでしょう。

商品(不動産)を仕入れ、その商品を売る(貸す)ために、リフォームなどで付加価値を付けていくのは事業経営と同じです。

 

不動産投資を始める人の中には「不動産を買ってやるんだから」と、不動産会社に横柄な態度を取る人もいますが、そのような人に良い物件を紹介する担当者はいないでしょう。

良い物件を紹介してもらうためには不動産会社と良好な関係を築く必要がありますし、お部屋を借りてもらうには借りたいと思わせるお部屋に仕上げないといけません。

不動産投資で失敗した場合にも責任を負うのは自分自身なので、一経営者としての自覚を持っておくことが重要です。

まとめ

結構長い記事になってしまいましたが、不動産投資について解説してきました。

冒頭や文中でもお伝えしたように、今後は年金問題や老後資金への不安から「どうやってお金でお金を増やすか?」といったことを考える人が増えると思います。

不動産投資は一つの投資手法として活用できますが、商品が高額なため一度の失敗がその後の人生に大きな影響を与えかねません。

どの分野にもいえることですが、需要が高まった市場には必ずといって良いほど悪徳業者が増える傾向があります。

そのような業者から自分や家族を守るためにも、しっかり正しい知識を身に付けておきましょう。